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インフルエンザの疑問、解決します!!その1

冬になると数々のマスコミでインフルエンザの情報が飛び交います。
中にはスキャンダラスに恐怖感をあおるようなものもあり、保護者に必要以上に不安感を与えます。

そこで、マスコミの情報に振り回されないために、インフルエンザの疑問点をここで解決したいと思います。

インフルエンザのワクチンって接種したほうがいいの?

結論から言えば、接種したほうがいいのは間違いありません。

ただインフルエンザのワクチンは、毎年接種しなければならず大変です。この理由はインフルエンザウイルスが非常に変化しやすいという特徴によります。

冬に流行するインフルエンザにはA型、B型の2種類があり、さらにA型には数多くの型があり、色々な性質のウイルスに変化します。(怪人20面相のように色々な顔に変装するのです。)
そのため、毎年流行するウイルスが変わってしまい、体を守る側では、今年流行しそうなインフルエンザの性質を予想して、それに合ったワクチン株を接種しなければいけないのです。 

また、よく「ワクチンの接種をしてもインフルエンザにかかってしまった!」というお叱りをうけることがありますが、この理由としては、毎年作るワクチン株が、必ずしも流行するウイルスと一致するとは限らないことによります。
「なら、ワクチンなんて接種しても無駄なんじゃないか?」 当然そのような疑問も出てきます。
実際、トータルとしてのワクチンの有効率は30%前後ですが、ワクチンとウイルスの型が一致した場合の有効率は60~80%と高率です。

抗ウイルス剤による治療もありますが、タミフルの副作用の問題がある現在、お子様をインフルエンザから予防するためには、有効性からすればまだ不充分でしょうが、ワクチンを接種することは必要なことと考えられます。

卵アレルギーの子にワクチンを接種しても大丈夫なの?

食物アレルギーの子供が増加している昨今、「卵アレルギーの子にインフルエンザワクチンを接種していいでしょうか?」という質問をうけることが多くなってきました。
そもそも、なぜインフルエンザのワクチンだけ、卵アレルギーが問題になるのでしょう?
インフルエンザワクチンはその製造過程で、鶏卵を使用するため、数ng (ngはmgの1/1000です)程度の卵白成分が混入する可能性が考えられているからです。

しかしこの程度の量でアレルギー反応をおこす可能性は低く、重症のアレルギー反応をおこしたお子さんや、血液検査で卵白に強い反応を示したお子さん以外ではそのままワクチンを接種しても問題ありません。

アメリカでは、卵アレルギーの強いお子さんには、ワクチンの接種を控えたほうがよいという見解になっていますが、欧米のワクチンには20~1200ngと日本の数倍以上の卵白成分が混入しており、この考えをそのまま受け入れる必要はありません。

日本ではインフルエンザ脳症を心配する方が多く、欧米よりも卵アレルギーの子への接種希望者が多いのが特徴です。

皮内反応を行うなどの方法で接種することも可能ですので、お悩みの方は、主治医とよく相談した上で、決めていただくのがよいと思います。