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院長のひとり言 肺炎球菌ワクチンの接種が始まりました

平成22年2月24日(水)から、新たに肺炎球菌ワクチンの接種が始まりました。 
このワクチンの開始によって、1歳未満の乳児はポリオBCG三種混合ヒブ肺炎球菌と、5種類のワクチンを接種しなければならなくなり、子供も保護者の方も本当に大変です。

このような新しいワクチンが始まると、ほとんどの保護者の方から「このワクチンは接種したほうがいいのですか?」という質問を受けますので、お答えしたいと思います。

髄膜炎や菌血症のリスクを考えると、接種した方が良い!

答えは「接種した方が良い!!」です。

肺炎球菌ワクチンは2000年にアメリカで接種が開始され、劇的な効果をあげ、2009年3月現在、世界の93カ国で使用されているワクチンです。日本での開始はむしろ遅いほうだと思われます。

肺炎球菌ワクチンというのはその名のとおり、肺炎球菌という細菌を予防するワクチンです。
肺炎球菌は小児科医の間では比較的ポピュラーな細菌で、肺炎中耳炎など小児が罹りやすい病気の原因になる菌です。

肺炎なども怖い病気ではありますが、今回、このワクチンが導入された背景には、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症(血液の中に細菌が入って重症化する病気)などの重症な病気を予防することを主な目的にしています。

肺炎球菌による髄膜炎の頻度はヒブよりは少ないものの(10万人のうち3人ほど)、もし病気になった場合重症化することがヒブより多く後遺症の問題も深刻です。予防できるワクチンがあるのなら接種しておいたほうがよいことは確実です。

接種開始年齢により注射の回数が異なるので注意!

次にこのワクチンの接種のスケジュールですが、他のワクチンに比べ少し複雑で、接種開始年齢により、注射の回数が異なります。また追加免疫が1年後ではないことに注意してください。

接種開始時期 初回免疫 追加免疫
生後2ヶ月以上7ヶ月未満 3回 1回
生後7ヶ月以上1歳未満 2回 1回
1歳以上2歳未満 1回 1回
2歳以上 1回のみ

初回免疫は4週間以上の間隔をあけて注射する
追加免疫は初回免疫終了後60日以上の間隔をあけて注射する

ワクチン接種による副反応については、三種混合ワクチンとほぼ同程度で、接種部位が赤くなる、腫れる、軽い発熱などです。

これだけ1歳未満の予防接種が増えると、スケジュールも過密にならざるを得ません。
そのため、これまでは原則的に1日に1つのワクチンの接種だけでしたが、ご希望があれば、2種類のワクチンを同時に接種することも可能です(医学的には問題はありません)。

小さなお子様にはかわいそうですが、右腕に三種混合、左腕に肺炎球菌ワクチンのように接種しますので、予約の際にお申し付けください。