新たに施行された予防接種も出揃ったようなので、そろそろ私の意見を含めて現時点での予防接種のまとめとお勧めのスケジュールのお話しをしてみたいと思います。
現在行われている予防接種は、接種できる時期の早いものから順に、B型肝炎、ロタ、ヒブ、肺炎球菌、四種混合、BCG、麻疹風疹(MR)、水痘、おたふくかぜのワクチンです。以前に比べ種類が増え、何をどの順番で接種したらよいのか迷ってしまう方が多いようです。
予防接種はすべてやったほうがよい!
まず予防接種の基本的な考え方として予防接種はすべてやったほうがよい!のです。
ただその中でも是非やったほうがよいものと、できればやったほうがとよいものがあります。その違いは、接種せずに罹患した場合、命にかかわったり、重度の後遺症を残したりする可能性が高いものかそれほどでもないものかの違いです。
この考え方からすれば、ヒブ、肺炎球菌、4種混合、BCG、麻疹風疹(MR)の5つは是非やったほうがいいもの、その他はできればやっておいたほうがよいものと考えられます。
これらのことをふまえて予防接種のスケジュールを考えてみました。まずB型肝炎ワクチンですが、現時点では家族内にB型肝炎ウイルス感染者がいないのであればそれほどあわてて接種する必要はないと思われます(他のワクチンの接種が一段落してからで十分です)。
そのためロタワクチンから接種を開始し、接種期間内に確実に終了するようにしています。このワクチンは生後6週から24週(約5ヶ月半)までに4週間間隔で2回、または生後6週から32週までに4週間間隔で3回投与しなければならないという、接種時期がかなり短期間限定のものになっているため、タイミング悪くこの期間を過ぎてしまうと接種が中途半端で終わってしまう危険性があるためです。
ロタワクチン接種終了後について、お勧めスケジュールを、2ヶ月から1歳までと、1歳以降に分けて以下の様にまとめました。
2ヶ月から1歳まで
- ロタワクチン
- ヒブ、肺炎球菌の1回目の同時接種
- 4種混合の1回目接種
- ヒブ、肺炎球菌の2回目の同時接種
- 4種混合の2回目接種
- BCG
- ヒブ、肺炎球菌の3回目の同時接種
- 4種混合の3回目接種
1歳以降
- 麻疹風疹(MR)
- 肺炎球菌追加接種
- 水痘
- おたふくかぜ
- ヒブ追加接種
- 4種混合追加接種
ここには接種の順番だけを書きましたが、それぞれの接種間隔には違いがあります。この順番に沿って、受診ごとに次に何をいつ接種するかを相談しながら進めていくことがよいと思います。
文章だけではわかりにくいこともあります。予防接種についてのご不安、ご不明な点があれば、直接詳しく説明をしますので遠慮なくご相談ください。
尚、当クリニックでは同時接種を不活化ワクチンに限り2種類までとしています。ご了承下さい。
2014.1.10更新